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産総研と大成建設が開発 アスベストを現場で溶融処理 茨城

[2011年06月15日]

産総研と大成建設が開発 アスベストを現場で溶融処理 茨城

産経新聞 6月12日(日)7時55分配信

 東日本大震災で倒壊した建物などのがれき撤去作業で、アスベスト(石綿)の危険性が改めて注目される中、独立行政法人産業技術総合研究所(つくば市)と大成建設は、アスベストを現場で溶融処理できるシステムを開発した。

 関係者は「今回の震災復興には間に合わないかもしれないが、アスベストを含んだ建物の撤去がピークとなる平成30年ごろには必ず役立つ技術」と期待している。

 アスベストの多くは完全防備の作業員が壁や天井などから手作業ではがし、二重に梱包(こんぽう)して管理型最終処分場で埋め立て処分されている。だが、運搬時の飛散が問題になるほか、施設はすでにパンク状態で新しい管理型処分場の建設が難しいなどの課題がある。

 このため、環境省は18年からアスベストの熔融処理を推奨している。だが、溶融処理ができる拠点集中型の大型施設が少ないことや輸送コストがかかるため普及が進んでいないのが現状だ。

 同研究所の池田伸一主任研究員らのグループは、作業現場で使えるハロゲンランプを光源とした楕円(だえん)形の反射鏡を用いて1500度の高温でアスベストを溶融する装置を開発。装置は縦、横、奥行きがそれぞれ約2メートル。1500度の処理温度で局所的な加熱方法に優れており、従来の熔融技術に比べ20~30%ほど効率が良いという。

 合わせて、剥離(はくり)したアスベストを粉砕して直径5センチ長さ約80~90センチの棒状に形成する技術を開発し、これらをシステム化することで作業現場での効率的な処理を可能にした。

 溶融後の廃棄物からはアスベストが消失していることや体積が小さくなり減量化効果も確認された。

 池田主任研究員は「今後は処理の高速化を図り、実用化のための実証実験をしたい」としている。